アパート Leica M3 Elmar 50mm F2.8 Fujifilm Fujicolor Superia X-tra 400

アパート Leica M3 Elmar 50mm F2.8 Fujifilm Fujicolor Superia X-tra 400 (c) Masashi Morichika

ニューカラーの魅力を探る“なぜそのカメラを選んだのか”

2014.11.1

アンリ・カルティエ=ブレッソンがライカを持って決定的瞬間を撮っていたのは1952年頃、それから約20年後に、ニュー・トポグラフィックス、ニューカラーとされる作品が生まれたわけですが、使われたカメラはコンパクトで持ち運びに便利なライカの様なカメラではなく、多くは大判カメラだそうです。

なぜ、コンパクトで便利なライカみたいなカメラではなく不便でコストがかかる大判カメラを選んだのでしょうか。きっと写真家が表現したいことが大判カメラじゃないと表現できなかったのだろうと思います。それであれば大判カメラの特徴を調べれば、私がニューカラーに惹かれる理由が分かるかもしれないと考えました。

しかしながら大判カメラなんて見た事も触った事もないし、どこに売っているのかも知りませんので想像の世界になってしまいます。まず私でもわかる一番の特徴はフィルムサイズが大きいので細かい所まで写るという点です。でもオリジナルプリントではなく本などで作品を見ている私に違いが分かるものではない様な気がします。視力は2.0ですけど。

もう一点とても気になるのが大判カメラの“アオリ”です。スティーブン ショアの写真集「アンコモン・プレイシーズ」を見ていると一見なんの変哲もないアメリカの街角なのですが、妙な感じを受けるのです。普通にカメラを構えて撮ったらきっと斜めに写るはず建物の直線部分が定規で線を引いたかの様にのやたら直立なのです。それはきっと大判カメラのアオリで補正しているのだろうと思いました。

そんなの当たり前だろと言われてしまうと無知な私は悲しいのですが、ニューカラーの魅力を探っている私にとっては大きな発見でした。大抵の建物は直立であるという事実・概念と写真が近いという点が、魅力的だと感じている一つの理由なのかもしれません。

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